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英語好きではない社会人が英語を勉強するときに意識したいことー絞れ!!ー

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社会人になってから英語をやり直したい、という人は多いだろう。僕は幸いにも、学生時代に「英語をしっかり勉強する」という選択をしたが、それは割と良かったと思う。なぜなら、やるべき事が膨大だったが、時間があったので対応できたからだ。

 

時間がある学生のうちなら、TOEICもやり、会話もやり、ライティングもやり…と、その膨大な量に真正面から取り組む事が出来る。



しかし、社会人はそうはいかない。ましてや、英語好きでもないならなおさらだ。時間がない。本当に、圧倒的に、時間が足りない。

 

この記事では、もし僕が英語好きではなく、かつ社会人になってから英語を勉強するとしたらこうする、という視点で限られたリソースを有効に英語学習に使うにはどうしたら良いかを書いていく。

 


ランチェスター戦略を知ろう


まず知っておいて頂きたいものが”ランチェスター戦略”というものだ。マーケティング理論として有名なので、知っている人も多いだろう。


もともとは、フレデリック・ランチェスターというイギリス人のエンジニアが考案した軍事法則である。ランチェスター以前は、戦争を科学的にとらえた発想はなかったらしく、初めて戦争に定量的な視点を持ち込んだ、画期的な戦略として受け入れられた。やがてそれはビジネスやマーケティングの世界でも画期的な”競合対策”として応用され始め、今では広く世の中に浸透している。

 

特に、”弱者の戦略”として、人材も資金も少ない中小・零細企業の経営に応用される事が多い。こちらの本には、ランチェスター戦略を経営に採り入れ、ジリ貧から逆転を果たした中小・零細企業の事例がたくさん載っているので、実践でランチェスター戦略がいかに活かされるのかがわかると思う。


 

ランチェスター戦略は、英語の勉強に活かせる

そしてこのランチェスター戦略の考え方が、社会人になってからの英語勉強にも大いに役に立つと考える。

 

”時間”というリソースが潤沢にある学生時代は、規模、資金、人材と、全てにおいて潤沢なリソースがある大企業のようだ。資金があれば、留学だって行ける。TOEICの勉強をしながら、海外ドラマも英語字幕で挑戦して、寝る前に英語日記なんか書いちゃったりする。それが、学生の英語勉強法だ。

 

しかしながら、社会人はそうはいかない。時間は限られているし、人によっては資金も限られているだろう。仕事でありとあらゆるエネルギーを持っていかれているのに、娯楽を我慢し、TOEICのような退屈な勉強をしなければならない。そんな社会人が、学生と同じテキストで、学生と同じ勉強をするのでは、勉強が遅々として進まない。結果、思うような成果が出ずに挫折する。


 

ランチェスター戦略は、英語の勉強にどう活かせる?

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では、リソースが限られている英語好きでもない社会人はどうすればよいのか。



勉強する分野・範囲を、徹底的に絞れば良いのだ。



中小・零細企業は、大企業と違いリソースが不足している。そんな状態で大企業のように、あんな事業にもこんな事業にも手を出し、あらゆる客層を対象に広範囲なビジネスをするなどして、破綻する例が後を絶たない。



なので、中小・零細企業の経営では、「分野・客層・営業エリア」を徹底的に”絞り”、局所的にリソースを集中投下して勝つ、という戦略が推奨される。これが、ランチェスター戦略を中小・零細企業の経営に活かす方法とのことだ。
 


というわけで、TOEIC高得点で、英語メールの対応などお手の物。喋れば発音が綺麗で淀みない…という理想は、一旦封印しよう。

 


自分のなりたい姿になるために達成すべき事を徹底的に絞り、それのみに集中する事である。

 

何に絞れば良いのか?


何に”絞る”のかは、自分の好みで良い。まずはTOEICが出来るようになりたいのであれば、TOEICに絞れば良い。話せるようになりたいのであれば、TOEICなどには目もくれず話せるようになるための事を徹底的にすれば良い。



ただ、僕からの一つの提案としては、まずは英語が話せるようになるためのトレーニングのみに徹して、徹底的にやるのが良いとは思う。

 

英語が出来る状態、と言われて、まずはどんなイメージを思い浮かべるだろうか。 



極論かもしれないが、多くの人にとっては

 

”英語が出来る=英語が話せる”

 

という図式が成り立っていないだろうか。

 

最近では、TOEICができても話せるようにならない、と思う人が増えてきた。TOEICという試験の性質を考えたらそれは当然な事だ。だから、英語が出来る状態と言われて、TOEIC高得点が取れる、と思い浮かべる人も、割と少ないと思う。

 


英語ができる状態を思い浮かべろ、と言われたら、アメリカ人相手にペラペラ話している姿をイメージするのではないだろうか。

 


なので、日本人の多くにとっては、TOEICなんてものはほっておいて、真っ先に話すトレーニングに集中したほうがよい。

 

英語は話せるので仕事でも何とかなるけど、TOEICがダメで…というのは、大して問題ではないと思う。話す能力が高ければ、TOEICの得点は自ずと高くなると予想されるからだ。しかし、TOEICが出来るけど話すのはダメで…パターンは、ちょっと問題だ。結果使えないし、TOEICの点数を上げることに比べて、話す能力をつけるのは圧倒的に時間がかかるからだ。また、プライドばかり高くなって、スピーキングで失敗する姿をさらすのが恥ずかしくなってしまう....なんて状態にもなりかねない。

 

勉強する対象を絞ることさえすれば、効率的に英語の勉強はできる。しかし、絞る対象を間違えてはいけない。自分の将来のビジョンと照らし合わせて、どうするのか良いのかよく考えたほうが良いと思う。



対象を決めたら、一点集中

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例えば、スピーキングの練習のみに絞るとする。

 
一度絞ったら、他のTOEICやら英語日記やらは一切辞めて、スピーキングが出来るようになるための訓練のみを集中してやる。ここがポイントである。

 

本質目標だけに集中し、他は一切辞める。コレが本当に大事だ。

 

「小さな会社の稼ぐ技術」という本では、鳴かず飛ばずだったら地方の中小・零細企業が、事業の分野や客層、営業エリアを徹底的に絞る事により再起を果たす、という事例がたくさん紹介されている。

 


後は例えば、一世風靡した”ビリギャル”も、受験勉強の科目をほぼ英語だけに絞り逆転勝ちした例だろう。
 

 


しかし、多くの人にとって、絞る事はとても難しい。

 
中小企業の例では、絞るべきなのに、「絞った結果、本来あっちの事業でも出たはずの利益を失うのが怖い」という理由で、絞ることができない人がとても多いという。結果、絞れずに、どの事業も鳴かず飛ばずで失敗する。



ビリギャルの例は、絞って成功した分かりやすい例だろう。学年ビリの状態で、ありとあらゆる科目をやらなければいけない東大受験などだったら、受験をする前に破綻していただろう。”落ちこぼれは、やっぱり落ちこぼれだったね”で終わってしまっていたはずだ。しかし、多くの受験生は、「この科目もやっておけば、あの学校にも対応できるかもしれない」と、絞ることができない。

 

多くの人は絞れない。絞ることは怖いからだ。なんなら、色んな事に手を出すことを、”リスクヘッジ”と良いように捉えてしまう。そして、破綻する。



しかし、英語好きでもない社会人が英語を勉強するにあたり、絞らないメリットは何もないだろう。絞らない勉強は、どうせ今まで通りだ。だったら、絞って賭けに出てみるのもよいと思う。


まとめ

「英語好きではない社会人が英語を勉強するときに意識したいことー絞れ!!ー」

  • 社会人はリソースが限られているので、有効活用して英語を勉強したい
  • 「ランチェスター戦略」の視点(絞った範囲にリソースを集中投下する)は、英語の勉強にも大いに役に立つ
  • 絞る対象は”スピーキング”がおすすめ
  • 絞るのは怖いが、絞らないと確実に失敗する