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英語を勉強する前に”お金を払ってでも”知っておきたい豆知識5選!心理法則、統計、事例など!

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どうも、たかひろです。

 
今回は、英語を本格的に勉強し始める前に”お金を払ってでも”知っておいて損はしない豆知識(心理法則や、統計、事例など)を5つほどご紹介します!

 

恥ずかしながらソースを見失ってしまった物もあるのですが、自分なりに英語を本格的に学び始める前に是が非でもしておいてほしいものばかりです。参考にしていただいて、無駄な時間を過ごさないようにしましょう!


聴き流し英語への強力な反証

まずは一世を風靡した、”聴き流し英語”に関してです。


「英語圏で育つ人は幼い頃から英語をシャワーのように浴びている。だから英語をシャワーのように大量に聞き流せば、英語はそのうち口をついて出てくるようになる」


という、なんかもっともらしい理屈で、しかもラクな勉強法(笑)に皆が希望を持ちましたね。とある会社が”聞き流し”をコンセプトに教材を作り、飛ぶように売れていました。

 

しかしながら、この”聴き流し”には、とても強力な反証があります。



それがこちら。

親が聴覚障害で言葉が話せなかったため、テレビを見て育った子供がいたのですが、ケースワーカーに発見されたときの言語能力は、テレビを理解する能力はあっても、話させると文法的にはかなり不自然だったといいます。

2004年 岩波書店 白井恭弘 「外国語学習に成功する人、しない人~第二言語習得論への招待~」68Pより引用

 
この事例の子は恐らく、家庭でアウトプットをする必要性がとても低かったと思われます。本当に”聴き流し”だけで過ごした結果、発話能力が育まれなかった、という事だと考えられます。
 


「“聴き流し”の手法で取り組んでいたけど、英語が出来るようにならなかった!」という人も、「これは子どもにしか効果が無いんだ!」という主張も出来たかもしれません。しかしながら、子どもでも”聴き流し”だけではダメだという例が確認されてしまったわけです。

 

この反証はとても強力です。数学の世界では、反証が一つ見つかった時点でその理論は普遍的ではなくなります。

 

この反証から分かる通り、アウトプットを前提としない”聴き流し”は、やはりおすすめしません。聴き流しを未だ心のどこかで信じている人もいるかとは思いますが、ここは心を切り替えて地道にアウトプットの練習をしましょう。


ちなみに、多くの英語ブロガーが取り組むこの話題、僕も以前記事にしていますので、よかったらどうぞ!
www.longhardroadout.com

 

英語の教授法で効果がありそうなものはすでに見つかっている


最近は、たくさんの英語の教授法がありますね。

 
“聴き流し”を始め、”一日◯分で話せる!”とか、”英語で日記をつけよう!”、とか。一体どれが本当に効果があるのだろう…と思い悩む人もいるかと思います。

 

実は、効果がある程度研究的に立証されている教授法はすでに存在しています。



「聴解優先教授法」 

akapy2772.seesaa.net


「イマージョン教育」

gotcha.alc.co.jp


 ・カーネギーメロン大学の甲田慶子が開発したプログラム

globalbiz.hatenablog.com

 

・・・などが、先人たちによって開発された勉強法です。



上記の勉強法・教授法は、具体的なエビデンス付きで”効果が高い”ということが示されているものになります。そこらの英語屋さんが作った、効果測定がうまくなされているか分からない、奇をてらっただけの勉強法ではないということです。
 


つまり、英語(第二言語)が話せるようになるやり方は、また誰かが聴き流し”とか”1日〇分で話せる!”みたいな勉強法を待つ必要もなく、もうある程度は分かっているんですね。



というわけで、あとはあなたがどれだけリソースを割けるか、という問題になります。つまり、やるだけです、笑。


・・・さて、ここまで2つの豆知識を紹介しましたが、これはとある書籍から得た知識です。参考文献として載せておきますので、興味のある方はぜひ一読してみてください。


メジャーな本ではありませんが「英語学習に関してはこの本しか読まなくてよい」と思っているくらいの良書です。この本を読まずに100時間英語を勉強しても、この本を読んでから1時間勉強した人に勝てない、とすら思っています(笑)。価格的にもお手頃でおすすめです。

 

英語が上手な人の特徴

※この説は、ソースを見失ってしまいました。申し訳ありません。とある論文に書いてあったかと思います。

 

英語を上手に話すことができる人を、一瞬で見分ける事が出来るでしょうか。
 

TOEICの点数のようなわかりやすい数値がない限り、人の英語力を測ることは難しいでしょう。



しかし、英語力が高い人は、英語を話すときにある特徴があるそうです。

 

英語を上手に話せる人は、”代動詞”をよく使う傾向にあるそうです。
 


代動詞とは、例えばこんな感じに使われるものです。
 

Do you have a pen?


→Yes, I do.


この例のdoが代動詞です。そうです、中学一年生の時に、よくやらされたアレです笑


時は馬鹿馬鹿しい書き取りだくらいにしか思っていなかったかもしれませんが、実は英語が話せる人ほどこの代動詞を活用している傾向にあります(そういうデータを見たことあるのですが、ソースが示せなくて申し訳ないです…)。

 


これは、僕が今まで様々な英語話者を見聞きした経験からも、間違いないと思います。

 


スピーキングを練習し始めたばかりの人は、例えば

 

Do you have a pen?


→yes, I have! 

 


というように、直前の発話で出た動詞に引きずられてしまう傾向があるかと思います。

 


代動詞を使って「I do」と答えられる人ほど、英語を実際に話す人の感覚が身についているかと思います。

 

というわけで、会話の場面で自然と代動詞が出てくるようになるまで、精進してみましょう!



独学の時間が長いほど上達する

 
英語とは直接的に関連はないのですが、”物事の上達”全体にまつわる話を一つご紹介します。

 

バイオリン専攻の学生を三つのグループに分けた。第一のグループは、将来世界的なソリストになれるほどの実力を持つ学生たち。第二のグループは、「すぐれている」という評価にとどまる学生たち。第三のグループは、演奏者にはなれず、バイオリン教師を目指す学生たち。そして、全員に時間の使い方について同じ質問をした。

その結果、グループごとに驚くべき違いがあることが判明した。三つのグループが音楽関連の活動にかける時間は同じで、週に50時間以上だった。課題の練習にかける時間もほぼ同じだった。だが、上位の二つのグループは、音楽関連の時間の大半を個人練習にあてていた。具体的には、一週間に23.4時間、一日当たり3.5時間。それに対して、第三のグループが個人練習にあてる時間は一週間に9.3時間、一日あたり1.3時間だけだった。第一のグループの学生たちは、個人練習をもっとも重要な活動と評価していた。

2013年 講談社 スーザン・ケイン/古草秀子 訳 「内向型人間の時代」102Pより引用

 

この調査のポイントは、


「活動に費やす時間が同じでも、一人での練習時間を多く取っている人ほど、評価が高い」


という部分でしょう。


さて、これは恐らく、物事の上達全般に言えることでしょう。上達したければ、一人の時間を作り、一度の練習当たりの密度を圧倒的に高めることが重要というわけです。


そしてこのことは、英語の上達においても例外ではないと思います。詳しくは、以前に僕が書いた記事を参照してみてください。

www.longhardroadout.com

それ以上時間をかける価値はある?収穫逓減の法則

 最後に、”収穫逓減の法則”(しゅうかくていげん)というものをご紹介したいと思います。

 

経済学の用語で、カンタンに言えば


・成果は勉強時間に比例しない
・勉強時間を増やすほど、1時間あたりの成果は以前よりも下がる


という事です。

収穫逓減の法則とは、生産要素を追加でどんどん投入していくときに、投入一単位当たりの収穫がだんだん減っていくことを言います。

例えば、畑で麦を作っている人がいるとします。その人が収穫をもっと増やしたいとして、畑の面積をどんどん増やしていくことを考えてみます。

最初に作る畑は日当たりがよく土壌も肥沃な土地に作ると思います。そのため、最初に作る畑からの収穫は、畑の面積を1単位増やせば収穫も1単位増えると考えることができます。

しかし、どんどん畑を増やしていく中で、このような恵まれた土地は少なくなってしまいます。すると、日当たりが悪いであったり、土壌が痩せているであったりの難がある土地に畑を作っていくことになります。

その場合、畑の面積を1単位増やしても収穫は0.5単位しか増えないかもしれません。

このように、追加の生産要素を増やせば増やすほど得られる収穫量がだんだん減っていく傾向を収穫逓減の法則と言います。

http://keieimanga.net/archives/6898700.html

keieimanga.net



経済学の法則ですが、世の中のたくさんのことに当てはまります。


例えば、TOEIC300点くらいの人が「英語力を上げたい」→「とりあえずTOEICからやるか、」と、TOEICの勉強を始めます。


始めのうちは勉強した事の成果が出やすく、2ヶ月で700点(仮の話ね)、約400点くらい点数をアップさせる事が出来ました。


「なんだ俺、やればできるじゃん♪あと2ヶ月かけたらTOEIC史上初の1100点取れるじゃん♪」←w


とか思っても、そうは問屋が卸さない訳です。


勉強に関しては何でもそうですが、最初のうちは頻出の物だけ抑えるので、成果は出やすい。しかし上達してくると、頻出の物は抑えきってしまい、出題確率が低いものに取り組まざるを得ない。更に、段々と分からないことを探すのか難しくなってくる…


このような現象が起き、後2ヶ月かけても、100点上げるのがやっと、という事態になるわけです。

TOEICに充分取り組んでからスピーキングをやりたい人へ


TOEICを充分上げてからスピーキングの練習に取り組みたい人もいるかと思います。


もしそう考えているのであれば、TOEICで800点くらい取れたら、スピーキングの訓練に移行して良いかと思います。900点とるまで頑張ってから、というのは時間の無駄です。


収穫逓減の法則のとおり、TOEICで800点の人が900点に上げる事は、今までのようにはいきません。むしろ、今まで800点取るくらいの労力と同程度の労力をかけて、やっと900点に行ける、くらいの感じでしょう。


最終的な目標がスピーキングの上達であるなら、それ以上TOEICに時間をかけても


TOEICの点数
スピーキング力の向上


二つの観点でリターンが労力に見合わないと考えます。


むしろスピーキングの勉強に移行してしまえば、最初のうちは結果が出やすかったりします。これも、収穫逓減の法則が示す通りですね。


結果が出れば楽しくなる。よって、向上心が湧きより勉強に邁進する。そうして継続した結果、TOEICの点数が更に上がっている、という好循環が見込まれます。



TOEICなんかはそこまで根を詰めてやら無くて良いわけです。

まとめ

「英語を勉強する前に”お金を払ってでも”知っておきたい豆知識5選!心理法則、統計、事例など!」

  • ”聴き流し”には強力な反証があるので、やはりやめたほうが良い
  • 効果の高い英語教授法・勉強法は、すでに分かっている→もう本屋で探しに行かなくてもよい笑
  • 英語が話せる人は”代動詞”を使う
  • 同じ練習時間でも、独学の時間が長いほうが、上達度は高い
  • ”収穫逓減の法則”を意識する